よりソフトな月への着陸


久々の更新です。
11月15日付けMOONDAILYに「よりソフトな月への着陸」という記事が掲載されています。
昨年の10月8日に月面に衝突したLCROSSミッション、まだ記憶に新しいのですが、その際、NASAのインターネット中継を見ていて、事前に予想されてたように巨大な先行が見えるかと期待してたのですが、いつ衝突したかもよく判らないほどその閃光がちいさくてがっかりした方も多かったのではと思います。
どうやらその理由は、月の極の地盤がとても柔らかいことが原因だったらしいという記事です。そうすると、アポロのような着陸方法では色々と問題が発生するようなので、火星探査機のマーズパスファインダーやかつてのルナ9号、13号のようなエアバックを使っての着陸方法を月面でもやってみたほうがいいのではないかと書かれてます。以下概訳です。

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月面に無事に着陸することはいつもチャレンジングな挑戦である。重力によって引っ張られるのに、スピードを落としてくれる大気は無い。パラシュートは働かない。唯一の方法はスラスターでスピードを落としゆっくりと表面に降りる事だけ。
この方法は過去の軟着陸でうまくいっている。問題は平らで安全な着陸地点を探すことだ。しかしこれから着陸しようとする地盤がしっかりしていなかったらどうすればよいだろうか?
月の極のクレータに硬着陸したLCROSSミッションではその地点の鉱物組成について多くの情報がもたらされ、大量の水も発見された。そして着陸地点の物性について予期せぬ発見ももたらされていた。
科学者たちは2009年のLCROSS硬着陸で、巨大な閃光が発生すると期待していた。しかし、それはかろうじて見える程度だった。天文観測家たちは落胆したが、月面の特性についての有用な手かがりももたらした。月面は予想していたほど固くなかったのだ。人工的なクレータをつくるために使われたセントールロケットはやわらかい地面に潜り込んだらしいのだ。
私たちはまだ着陸地点の機械的特性や極の他の地域についての写真を手に入れていない。だが、この予期せぬ発見は驚くに値するものであった。この地域の地盤は着陸機やローバーにとって十分に固いのだろうか?
そこに着陸した場合ある程度沈むのは疑いの余地がないが、大きな物体に対してどの程度の反応を示すかはよくわからない。その反応がとても小さい場合は、今までのような月面ローバではこの地域を動き回るのは難しいだろう。火星ローバースピリットの目下の問題は、火星の細かい砂に回復不能なまでにはまり込んでしまうことで、月でも同じような問題が発生する可能性があるのだ。
着陸の場合はもっと複雑である。あるスピードで月面に着陸しようとすると、スラスターによってリスクが増大する。すなわち月面着陸機は月面に近づくにつれて自らのエンジンで多くのダストを巻き上げるようになるのだ。
極寒の月の極地域では、スラスターによって永久表土の一部を融かし、蒸気の雲が発生し、一時の雪解けが発生する。これにより着陸機には月の泥が降りかかり、フットパッと周辺の凍った砂は飛び散ってしまう。
少なくとも、観測予定だったフレッシュな月面をかなり乱してしまうだろう。周囲の地盤はすべて、物理的にも科学的にも、変わってしまうに違いない。手付かずの月面を探査するためには、ローバーで着陸機から遠く離れなければならなくなる。その道のりをローバが着実に移動してくれればいいのだが!
月の極に着陸するためには別の方法を考えなければならないようだ。可能性の一つはすでに宇宙空間で使われた技術を用いることだ。
最近、エアバックによる着陸技術によって3機の探査機が火星の表面に送られている。これは着陸時の衝撃をエアバックで吸収し、着陸前にさらにロケットで減速するというアイデアである。高度が高い段階でより大きなロケットを噴射するので、表面を乱す事が無い。
同じ方法を月面でも考えてみよう。高度が高い段階で大きなロケットを噴射し、ランダーを減速させる。このロケットはその後着陸モジュールを分離し、着陸モジュールはエアバックを膨らませて落下する。もしランダーの下の地面が柔らかければ、着陸の際のクッションとなるだろう。
実際、この種の着陸はすでに昔に月探査において試みられているが、その後はあまり話題ならなかった着陸方法である。なにしろソビエトのルナ9号が月面に軟着陸した最初の探査機だったのだから。
ルナ9号では減速に大きなロケットを使い、その後卵型のカプセルを放出した。このカプセルはある種のエアバックシステムを着陸の際にどうやら使ったらしい。着陸後は、カプセルがその花びらのような展開機構を広げ、観測機器を月面に露出させた。ルナ13号もその後同じ仕組みで月面着陸を行っている。
おそらく、着陸カプセルが月の極への着陸だけを目指し、そこに着陸できるかどうかを検証し、月の砂の機械特性を計測することになろう。ランダーには、火星に送られたソジャーナローバーのような簡単な機構の小型ローバーも搭載されるだろう。これによってより適した着陸方法とローバの計画への道筋がみえてくることだろう。月へのパスファインダーのようなミッションがなければ、より予算をかけたミッションのリスクは高まることだろう。

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