宇宙での日食


2月25日付けSCIENCE@NASAにかぐやが撮影した地球と太陽の日食のハイビジョン映像について書かれた「宇宙での日食」という記事が掲載されています。
今回、かぐやによって日食が撮影される前には、サーベイヤー3号とアポロ12号でしか地球と太陽の日食は撮影されていなかったとの事。文中にはその画像が掲載されています。もはや40年以上も前の話なので、やはり今回のかぐやの映像と比べるとかなり見劣りすると本文でも書かれています。
というか、かぐやがこのような映像を撮影したことにかなり嫉妬してるらしい。そんな感じが伝わってくる文章になってます。
後半はNASAがこれから打ち上げる月偵察衛星(LRO)の宣伝。しかしLRO搭載カメラで月面ローバの輪郭やその他のアポロ時代の遺物がわかるかもっていうのはすごい。概訳は以下。


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地球からの衛星が他の星の軌道上から、日食を高解像度で撮影したのは始めての事である。
日本のかぐや月探査機が快挙を成し遂げたのは、2009年の2月9日、太陽と地球そして月がほぼ一直線に並んだ時の事だった。かぐやからは、太陽の前をゆっくりと動く地球によって、地球以外の世界で起こる「ダイヤモンドリング」を見ることがができた。画像をクリックするとかぐや搭載のHDTVで記録された映像を見ることができる。

かぐや撮影の日食

映像の最初は漆黒の闇から始まっている。この時点では月の地平線によってさえぎられているのでかぐやからは日食をみることができないからだ(図参照)。しかししばらくすると輝くリングが見えてくる。これは太陽によって照らされた地球の大気である。(リングの内側には夜明けの光に照らされている寝ぼけまなこな人間達がいるはずだ。)そしてリングの端と端が繋がろうとする正にその時、突然、太陽の光が漏れ出しそして輝きだす。
かぐやはアポロ以来の大型の月探査ミッションである。2007年に打ち上げられた探査機は、本体と月の裏側から地球にデータを送るための2つの小型衛星で構成されている。かぐやは13の観測機器を搭載し、大きな家中を明るくするのに充分な程の3.5kWの電力を発電してそれらの観測機器を動かしている。そして月面の3Dレーザマッピング、極のクレータ内の氷探査、月の裏側の重力場調査、その他多くの観測を行っている。
日食の撮影は思わぬ贈り物だった。正直に言えば、かぐやのHDTV(2つのHDTVカメラを搭載)は科学観測機器ではないからだ。それらはアウトリーチ(美しい映像を市民と共有するため)の意味で搭載された。ほぼリアルタイムに近いそのカメラで撮影された映像の報道は日本でも評判が良いようだ。
40年前に比べると、かぐやに搭載されたカメラはとても良い。

サーベイヤー3号撮影の日食

1969年4月24日、NASAの月面着陸機サーベイヤー3号は、既知の海のクレータ内から地球と太陽の日食を観測している。写真の解像度は良くないが、正式な記録である。
1969年の12月、アポロ12号に搭乗していた宇宙飛行士がダイヤモンドリングを見ている。それは「驚くべき光景だった。」とAlan Beanは言っている。それは彼と同僚のPete Conrad、Dick Gordonらが月から地球へ帰る途中に地球の影に入ったときだった。「私たちの地球が私達の太陽と日食を起こしている!」と彼は驚嘆した。Beanによってこの時の写真が撮られている。サーベイヤー3号の時よりきれいな写真だがかぐやの撮影した美しい映像には到底かなわない。
今年の終わり頃には、NASAは月偵察衛星(LRO)の予算をさらに要求する予定である。この探査機は、ハップル望遠鏡でも見ることができない月面車の輪郭やアポロの宇宙飛行士たちが月面に残してきた他の機器をも見分けられるカメラを初めとした一連の最新の科学観測機器を搭載している。
LROが月に到着したら、既に月軌道を周回している日本のかぐや、中国の嫦娥、インドのChandrayaan-1の仲間入りすることになる。これほど探査機が月に集まったことは今まで無い。これだけ多くの探査機が探査を行えば、かぐやの観測した日食を上回る驚嘆すべき観測が行われるのはきっと時間の問題だろう。
写真上:かぐやによって世界で始めて撮影された月軌道上からの日食。
写真下:NASAのアポロ以前の月探査機、サーベイヤー3号によって撮影された日食。

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1 Response

  1. RED より:

    これは嬉しい情報だ
    記載してくれた方に感謝するよ

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