2014年までに月に温室?


宇宙生命科学に関する話題を取り扱うNASAのAstrobiologyに、3月31日付で「2014年までに月に温室が?」という記事が掲載されています。
バイオスフィアプロジェクトを行ったParagon社が提案している計画で、どうやら月面に生物育成モジュールのようなものを設置し、その中で種から植物を育てようということらしいです。ただ単にデモンストレーションだけでなく植物に対する重力の影響の解明など科学的意義もあるとの事。Google XPRIZEに参加しているMoon Odysseyチームと協力しているらしい。実現すると面白そうですがどんなんでしょう?概訳は以下。


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月面の温室

「月面に置かれたドーム状の育成箱の中で緑の植物にきれいな花が咲き、その背後で地球の出が始まったところを想像してみてください。」Paragon宇宙開発会社のCEO、Taber MacCallum氏は言う。「私はそれはすばらしい光景だと思います。」その月面で最初の開花はもしかすると2014年までに現実になるかもしれない。Pragon社はGoogle Lunar XPRIZEに参加しているOdyssey Moonと協力して月面に設置する実験温室の開発を進めている。「植物は既に宇宙では育てられていますが、これは別の世界で植物を育てようとするはじめての試みなのです。」とMacCallum は Universe Todayに話した。「それはすばらしい光景だけでなく科学的にも興味深いものなのです。」
Odyssey MoonはGoogle Lunar X PRIZEで最初に月にロボットを送り、500メータ移動してビデオ、写真そしてデータを地球に送信した民間チーム与えられる3000万ドルの賞金を争っているチームの1つである。
Paragon社は長年宇宙での生物学に関わってきている。彼らは宇宙ステーションミールで最初のライフサイクル試験装置を開発し、ISSで最初の商業的な生物実験を行っている。この会社は現在NASAと人類を月に戻す新しいオリオンとアレス宇宙船の温度調節および生命維持システムを開発している。
だが月面で植物を育てるのはだた単に「クール」な事ではないのだとMacCallum氏は言う。
「それは、それ自体が科学的に興味深い事なのです。私達は1Gで育つ植物を観察し微小重力下で多くの植物を育ててきましたがだれも重力との関係を理解していないのです。」とMacCallum氏は言う。「特に経済情況が厳しい時代には、多くの人たちに、「すごい!こんな事ができるなんてなんてすごい国なんだ!といわせる必要があるのです。それと子供達を数学と科学に興味を持たせる事も。このプロジェクトについて話すとき子供達の目は輝いているんですよ。」
MacCallumと彼の妻でパラゴン社の共同出資者のJane Poynter氏は閉鎖系生物システムのエキスパートとして有名で、90年代初めの有名なバイオスフィア2プロジェクトに科学者として参加して彼ら自身を実験台にしてきた。彼らは2年間他の6人とアリゾナのオラクルに建設された今まで一番大きい閉鎖系システムである、3.2エーカーの温室で生活した。
「植物は基本的にゼロGでも地球の重力でも育ちますが、重力の影響は不明です。」とスペースシャトルでの植物育成実験を計画しているNASAの有人宇宙飛行プログラムのparagon側の責任者であるVolker Kern博士はいう。「科学的に月の影響-1/6Gでの植物の成長を理解することはとても興味深いことなのです。」と彼は言う。
NASAの惑星科学者Chris Mckay博士も、月のオアシスと言われるこのプロジェクトを支援している。「別の世界で初めて植物が種から発芽しその一生を終えるということはその後の生命が地球上を飛び出すという重要なステップの1つです。できるだけ早く実現すべきです。」と彼は言う。
MacCallum氏は温室を維持するため、酸素と二酸化炭素の交換や光を通すが太陽光線の有害な成分をブロックする材料などの技術的課題がまだあると言う。「おそらく小さなチャンバーになるでしょうが、そこには全てが詰まっているのです。」と彼は言う。
さらに生物実験設備の設計のために、ParagonはOdyssey Moonチームにランダーの設計支援とランダーの熱制御システムにおいて協力していく予定である。
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画像:月面温室想像図:Credit: Paragon Space Development Corp.

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