BORN TO RUN 走るために生まれた~ウルトラランナーVS人類最強の”走る民族”

Pocket

BORN TO RUN 走るために生まれた~ウルトラランナーVS人類最強の”走る民族”
edit

BORN TO RUN 走るために生まれた~ウルトラランナーVS人類最強の”走る民族”
クリストファー・マクドゥーガル
日本放送出版協会
¥ 2,100 (定価)
在庫切れ (Amazon価格)
なし (Amazonポイント)
 (私のおすすめ度)
 (Amazonおすすめ度)
単行本(ソフトカバー)
在庫切れ
(価格・在庫状況は3月6日 16:10現在)

自分でも良くわからないのだがなぜだか自転車に乗るのが楽しく、最近はブルベという長距離サイクリングに魅せられ、1000kmなどという距離を走ったりしてるのだが、人類と長距離走を扱った本書には、その時の心理状態との関連性が多くなるほどと思わされる記述が多かった。久々におもしろかった一冊。


本書には、幻の走る民族タラウマラ族をさがす物語、人類の進化と長距離走の関係、筆者自ら参加するエクストリームなウルトラトレイルの3つの物語が並行して描かれている。特におもしろかったのは人類の進化と長距離走の関係。人類は長距離を走ることで進化していったというもの。その例として持久狩猟が挙げられている。以前、アフリカで動物を執拗に追跡する狩の映像を見たことがありそれ以来不思議に思っていたのだが、この本にそのことが書かれていたとは知らなかった。汗というラジエターを備えた無毛の皮膚を持つ人類は瞬発的な速度ではかなわない草食動物を持久戦に持ち込むことでオーバーヒート状態に陥らせ容易に豊富なタンパク質を得られるようになったらしい。
そう考えると常にはじけるような笑顔で走り続けるというタラウマラ族の事も納得できる。走り続けるというのは人類にとって喜びだったはずだからだ。
ところでここ数年ブルベという自転車による長距離走にはまっている。ルベは200kmのカテゴリーから始まり300、400、600距離が伸びていく。ブルベの最高峰と言われているのが4年に一度行われるパリーブレストー パリのいわゆるPBPと言われるものでその走行距離は1200km。国内でも今年は北海道で1200kmのブルベが開催され四国と中部で 1000kmのブルベが開催された。
今年は600kmに2回と中部の1000kmに参加したのだが、いつも不思議になるのはどうしてつらいことがわかっているブルベのようなイベントに嬉々として参加してしまうのかということ。ブルベ参加者は自嘲気味に自分たちのことを「変態」と呼ぶ。でも本書を読んで、マラソンと自転車は違うが、基本的に長距離を走るということにDNAのレベルで喜びを感じるように私たちの体が出来上がっているのではないかと感じた。ブルベ前夜はこれから始まる長距離への挑戦に期待と不安が入り混じったなんとも言えない気持ちになるのだが、古の人類も明日の朝から始まる持久狩猟に同じような気持ちで眠れぬ夜を過ごしたのかもしれない。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。